“のりいだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乗出80.0%
乘出20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つと乗出のりいだしてそのおもてひとみを据ゑられたる直行は、鬼気に襲はれてたちまち寒くをののけるなり。つくづくと見入るまなこを放つと共に、老女は皺手しわでに顔をおほひて潜々さめざめ泣出なきいだせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いとも危うく身を遁れて、泰助は振返り、きっ高楼たかどのを見上ぐれば、得三、高田相並んで、窓より半身を乗出のりいだし、逆落さかおとしに狙う短銃の弾丸たまは続いて飛来らん。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あざむき天神丸の上乘うはのりして上方筋かみがたすぢおもふかんとむねたくみ足を早めて西濱にいたりければ天神丸ははや乘出のりいださん時なり吉兵衞は大音だいおんあげオヽイ/\と船をまねけば船頭せんどう杢右衞門もくゑもんが聞つけ何事ならんと端舟てんま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
乘出のりいだ相良さがら城下じやうかへと急ぎけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)