“のじゆく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
野宿88.9%
露宿11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
られては野宿のじゆくでもしなければなるまい、宿屋やどや此近所このきんじよにはなし、うムむかうにえるが人家じんかがあるのだらう。
まだ方角はうがくたしかでない。旅馴たびなれた野宿のじゆく覺悟かくごで、かすか黒雲くろくもごとひくやま四方しはうつゝんだ、はひのやうな渺茫べうばうたる荒野あらのあしにまかせて辿たどること二里にりばかり。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紅塵万丈の都門の中にも、武蔵野の俤のこる四ツ谷練兵場、兵隊屋敷をずつと離れて、権田原に近き草叢の中に、露宿のじゆくせし一人の書生。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
頼むのも残念だからと思つて、露宿のじゆくをやつてみたが、やつぱりあんまりいい心持はしないわ。どうしても人間の居る所へ、行かねばならぬかなあ。さうだ僕も人間だ、血あり肉ある身躰だ。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)