露宿のじゆく)” の例文
紅塵万丈の都門の中にも、武蔵野の俤のこる四ツ谷練兵場、兵隊屋敷をずつと離れて、権田原に近き草叢の中に、露宿のじゆくせし一人の書生。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
頼むのも残念だからと思つて、露宿のじゆくをやつてみたが、やつぱりあんまりいい心持はしないわ。どうしても人間の居る所へ、行かねばならぬかなあ。さうだ僕も人間だ、血あり肉ある身躰だ。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)