“なはつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繩附60.0%
繩付40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奉職中蓄得たくはへえたりし三百余円を元に高利貸を始め、世間のいまだこの種の悪手段に慣れざるに乗じて、あるは欺き、或はおどし、或はすかし、或はしひたげ、わづかに法網をくぐり得てからくも繩附なはつきたらざるの罪を犯し
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
其方儀奉行ぶぎやうの申付とは言ながら賄賂まいないを取役儀を失ひ無體むたい威權ゐけんろう良民りやうみんを無實の罪に陷し入候條不屆に付繩附なはつきまゝ主人へ下さる家法かはふに行ひ候樣留守居へ申渡す
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見るに浪人大橋文右衞門繩付なはつきまゝひかへ居る其外繩取役なはとりやく同心等嚴重に詰合つめあひけり又正面には大岡越前守殿出座有て砂利じやりあひだに屑屋一同平伏なし居るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
名與力と呼ばれた笹野新三郎にしては、これ位のことで繩付なはつきを町奉行の前へは差出せなかつたのです。
差出さしだしけるに越前守殿最初假牢かりらうへ入置れし兩人の願ひ人を繩付なはつきのまゝ再び白洲へ呼出され其方共訴へ出し財布はこれなるべしと渡され先に汝等へなは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
取り大岡殿へ差出せしかば大岡殿此久兵衞は浪人らうにん文右衞門がかねかゝあひの者なればとて直樣すぐさま白洲へ呼出され調べにこそはかゝられけれれば久兵衞は繩付なはつきまゝ砂利じやりうへ蹲踞うづくまるに大岡殿是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)