“ないしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
内証72.4%
内證10.3%
内妾3.4%
内密3.4%
内相3.4%
内緒3.4%
祕密3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蟠「そうよ、内証ないしょうで遊びに往っている金太夫に遇うまで貴公はへ往って、赤い切れを掛けた女を抱いて寝てれば百金は才覚する」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
堕落をしようが、罪人になろうが思い切り放縦な生活を送って太く短く世を渡りたいと考える事が往々ある。実はもう、此の間から内證ないしょうで、酒や煙草をポツポツと飲み始めて居る。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
しかし笑ってくれるな、己がくまで手前に迷ったと云うのは真実惚れたからじゃ、己も新役でおかゝえになって間のない身の上で、内妾ないしょう手許てもとへ置いては同役のきこえもあるから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
カピ妻 ようとはうぢゃ。乳母うばや、ちっとの退席はづしてたも、内密ないしょうはなしぢゃによって。……いや/\、乳母うばもどりゃ、一通ひとゝほいておいてもらうたはうがよかった。
先生がその内相ないしょうを失はれたるはこの前年なりしといふ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
内緒ないしょうの苦しいのが多く、うわべは大身に構えても、町人に借金があって首が廻らなかったり、また札差ふださしをさんざん強請ゆするようなことが、少なくともおのれの家に限ってはその憂いのないことと
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
いゝえ、わしとても、こひ祕密ないしょうかれなんだら、もッと餘所々々よそ/\しうしたであらう。