“とみこうみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
右瞻左瞻29.4%
左見右見29.4%
右見左見23.5%
右視左瞻5.9%
右顧左眄5.9%
左瞻右視5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なお前途ゆくての空をながめ視め、かかる日の高い松の上に、蝉の声のかまびすしい中にも、ねぐらしてその鵲が居はせぬかと、仰いで幹をたたきなどして、右瞻左瞻とみこうみながら、うかうかと並木を辿たどる——おおき蜻蛉とんぼ
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
左見右見とみこうみ、気は惹かれているようなのですが、なかなか商いにはならなかったのでございました。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
其儘そのまゝ持行きて目科に示すに彼れ右見左見とみこうみ打眺うちながめたるすえ「コレハ大変な手掛だ」と云い嚊煙草の空箱を取出す間も無く喜びの色を浮べたれば
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
夫人はハッと顔を上げて、手をつきざまに右視左瞻とみこうみつつ、せなに乱れた千筋ちすじの黒髪、解くべきすべもないのであった。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
両の乳房を右顧左眄とみこうみて、お丹はなぶり且つあざけ
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
胸のあたりの真白きに腰のくれない照添いて、まばゆきばかりうるわしきを、蝦蟇法師は左瞻右視とみこうみあるいは手をり、足を爪立つまだて、操人形が動くが如き奇異なる身振みぶりをしたりとせよ、何思いけむくびすを返し
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)