右瞻左瞻とみこうみ)” の例文
とお三重の、その清らかな襟許えりもとから、優しい鬢毛びんのけ差覗さしのぞくように、右瞻左瞻とみこうみ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なお前途ゆくての空をながめ視め、かかる日の高い松の上に、蝉の声のかまびすしい中にも、ねぐらしてその鵲が居はせぬかと、仰いで幹をたたきなどして、右瞻左瞻とみこうみながら、うかうかと並木を辿たどる——おおき蜻蛉とんぼ
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うばはあらためて右瞻左瞻とみこうみたが
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しり込みするのを右瞻左瞻とみこうみ
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
主税は横から右瞻左瞻とみこうみ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三造を右瞻左瞻とみこうみ
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)