“そのへん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其辺58.8%
其邊41.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は聖影のおん前に何か祭壇が設けられて居るであらう、白絹しらぎぬや榊でいはひ清められて居るであらうと想つて居たが少しも其辺そのへんの用意が見え無かつたので
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
早速本を置いて入口いりぐちの新聞を閲覧する所迄出て行つたが、野々宮君が居ない。玄関迄出て見たが矢っ張り居ない。石階いしだんりて、首をばして其辺そのへんを見廻したがかげかたちも見えない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
唱歌しやうかうたふて朝寐坊あさねばうする人物じんぶつ學校がくかうからるやうになりてはなんやくにもつまじく、其邊そのへん御賢慮ごけんりよ願上候ねがひあげさふらふ
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
日本で云ひらされたバツカスとかヸーナスとか云ふのは英吉利イギリスよみにされたと見えますから其邊そのへん一寸ちよつと讀者に注意して置いてらないと惡いだらうと思ひます。
『伝説の時代』序 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)