“そのたび”の漢字の書き方と例文
語句割合
其度100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其度そのたびに気が附いて自分は次第に発狂するのでは無いかと思ふとおそろしさに身をふるはさずには居られない。良人をつとあるひは叱つたりあるひすかしたりして自分の気鬱症きうつしやうを紛らさせやうとつとめて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
すると、芳ちゃんは屹度きつと怒つた樣な顏をして見せるが、此時は此女の心の中で一番嬉しい時なので、又、其顏の一番滑稽おどけて見える時なのだ。が、私は直ぐ揶揄からかふのが厭になつて了ふので、其度そのたび
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
御米およねにするやうまくら位置ゐちうごかした。さうして其度そのたびに、したにしてゐるはうかたほねを、蒲團ふとんうへすべらした。仕舞しまひには腹這はらばひになつたまゝ兩肱りやうひぢいて、しばらくをつとはうながめてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)