“ぜにばこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銭函46.2%
銭箱30.8%
銭筥7.7%
銭篋7.7%
錢箱7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人の銭函ぜにばこへ手を入れたり自分のうちからあらかじめ五百をもって行ったりすることから、勘定のときに誰かがすくなく言ったようだったら自分の分は勘定しないで
麻雀インチキ物語 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その婆さんは銭箱ぜにばこから一銭銅貨を出してくれた。木之助は胡弓を鳴らすのをやめて、それを受け取りたもとへ入れた。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
いったいその女掏摸すりというのは、どの客であろうかと、銭筥ぜにばこ抽出ひきだしから眼鏡めがねをだして、上がってくるのを一人一人見張っている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあなたを私が想うようになりました、ある晩、暗い所で、あなたをお待ちしていて、綉羅うすぎぬ銭篋ぜにばこを差しあげますと、あなたは私に、瑇瑁たいまい脂盒べにざらをくださいました、二人の間は
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「へーい。」とやつこが、つゝんだつゝみを、ひよいとをんなわたしながら、引込ひつこめず、背後うしろたなに、煮豆にまめ煮染にしめものなどを裝並もりならべたたなしたの、賣溜うりだめの錢箱ぜにばこをグヮチャリとらして、銅貨どうくわ一個ひとつ
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)