“せんそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
践祚66.7%
染素16.7%
先祖8.3%
鮮蔬8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
践祚せんそ大嘗祭の朝儀の最古最精確の現存記録であるが、この中にはすでに翌年播種の種子に対する心遣こころづかい、すなわち私たちのおうとする稲の産屋うぶや式作法しきさほうすこしも見えない。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
伏して念う、某、殺青さっせいこつとなし、染素せんそたいと成し、墳壠ふんろうに埋蔵せらる。是れ誰かようを作って用うる。面目機発きはつ、人に比するに体を具えて微なり。既に名字の称ありて、精霊の異に乏しかるべけんや。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
姓名だの紋章だのは、先祖せんそからけて子孫に伝える大切なものである。みだりかくしたりあらためたりすべきものではない。そんな事をしなくては出来ぬ奉公なら、せぬがいといったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
曼公が周防国すおうのくに岩国いわくにに足を留めていた時、池田嵩山すうざんというものが治痘の法を受けた。嵩山は吉川きっかわ家の医官で、名を正直せいちょくという。先祖せんそ蒲冠者かばのかんじゃ範頼のりよりから出て、世々よよ出雲いずもにおり、生田いくた氏を称した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
酢味糟すみそあらば、と吟じたる俳客の意、自から分明なり。こゝに鮮魚あり、又た鮮蔬せんそあり、都城の豊肉何ぞ思ひ願ふことを要せむ。市ヶ谷の詩人、今如何。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)