“じかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
自戒27.8%
自壊16.7%
自誡16.7%
持戒11.1%
自潰11.1%
磁界5.6%
事解5.6%
次階5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全軍の上に立つ秀吉としては、ようやくつかれやすくなっている士気に対して、細心な注意をしながら、しかもその細心をおもてに現わすまいと自戒じかいしていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
えたる国の自壊じかいが始まったのである。年を越えて、ことし弘治二年の四月、浅ましき父子の合戦は、岐阜ぎふの里、長良川ながらがわほとりを、業火ごうかの炎と、血みどろのちまたにして闘い合った。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武士訓は、大名や権門の人が、子弟や臣下に示すために書いたばかりでなく、武蔵のような一武人でも、名なき人々でも、自己の自誡じかいに、また、社会人への示唆しさとしてさかんに書いたものである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六度とは六波羅蜜はらみつのことで、布施ふせ(ほどこし)と持戒じかい(いましめ)と忍辱にんにく(しのび)と精進しょうじん(はげみ)と禅定ぜんじょう(おちつき)と般若はんにゃ(ちえ)でありますが、まえの五つは正しい実践であり
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
一つの世界では、爛熟らんじゅくが早い、腐敗に陥りやすい、人間の闘争本能の吐け口が内訌ないこうする、予測せぬ不満がまた起るでしょう。そしてついに再び自潰じかいを起し、また再分裂の作用をかもし出す。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ、そうか。それはまだ磁界じかいはずしてないからだ。待ちたまえ今それを外すよ。……さあ、これでいい。起上りたまえ」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ははあ、なるほど。磁界じかいがよわくなったらしい。君、ダリア嬢。あの配電盤の黄いろの3という計器の針を18のところまであげてくれたまえ。そうだとも、もちろんその計器の調整器ちょうせいきのハンドルを
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
津田はほぼ小林の言葉を、意解いかいする事ができた。しかし事解じかいする事はできなかった。したがって半醒半酔はんせいはんすいのような落ちつきのない状態におちいった。そこへ小林の次の挨拶あいさつがどさどさと侵入して来た。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すなわち天保・弘化の際、蘭学の行われしは、宝暦・明和の諸哲これが初階を成し、方今、洋学のさかんなるは、各国の通好によるといえども、実に天保・弘化の諸公、これが次階じかいをなせり。
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)