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ごねんし
何處へお
客樣にあるいて
居たのと
不審を
立てられて、
取越しの
御年始さと
素知らぬ
顏をすれば、
嘘を
言つてるぜ
三十日の
年始を
受ける
家は
無いやな、
親類へでも
行きなすつたかと
問へば
お
羽織のお
色気と
取合の
好いこと、
本当に
身装の
拵は
旦那が一
番お
上手だと
皆がさう
云つてるんですよ、あのね
此春洋服で
入らしつた事がありましたらう、黒の
山高帽子を
被つて
御年始の
帰に