“こなべ”の漢字の書き方と例文
語句割合
小鍋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鏡台の上の石鹸せっけんとタオルとを持って階下したへ降りて行くと、男はとこえた茶棚からアルミの小鍋こなべを出し、廊下に置いてある牛乳びんを取ってわかし始めた。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いわゆる海苔かかであろう、それから小鍋こなべでだし汁を沸かしながら、ねぎを刻み、卵の自身をわんに溶いて、かきたまを作った。以上のことを手まめにやりながら、お梅は若者に向って云い続けた。
秋の駕籠 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
うちたゞ陰氣いんきときはしまくつた夜具やぐつめたくつてた。かれやうや火鉢ひばち麁朶そだくべた。かれそば重箱ぢゆうばこ小鍋こなべとがかれてあるのをた。ふたをとつたら重箱ぢゆうばこにはめしがあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)