“けいちゆう”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
閨中	40.0%
傾注	20.0%
契冲	20.0%
契沖	20.0%

閨中

閨中（けいちゆう）の秘語（ひご）を心平（たひ）らかに聞くごとし町の夜なかに蛙（かはづ）鳴きたり

つゆじも (新字旧仮名) ／ 斎藤茂吉(著)

傾注

更（さら）にくすんだ赭（あか）い欅（けやき）の梢（こずゑ）にも微妙（びめう）な色彩（しきさい）を發揮（はつき）せしめて、殊（こと）に其（そ）の間（あひだ）に交（まじ）つた槭（もみぢ）の大樹（たいじゆ）は此（これ）も冴（さ）えない梢（こずゑ）に日（ひ）は全力（ぜんりよく）を傾注（けいちゆう）して驚（おどろ）くべき莊嚴（さうごん）で且（か）つ鮮麗（せんれい）な光（ひかり）を放射（はうしや）せしめた。

土 (旧字旧仮名) ／ 長塚節(著)

契冲

契冲（けいちゆう）以來の古學者の假名遣と云ふものは、昔の發音に基いたものではあるけれども、今の發音と較（くら）べて見ても其の懸隔が餘り大きくはないと思ふ。

仮名遣意見 (旧字旧仮名) ／ 森鴎外(著)

契沖

そんなこんなで八景といふことを段々人がいふやうになつたのだが、その市原山莊の八景沙汰も契沖（けいちゆう）は雜々記に餘りよくはいつてゐない。

華厳滝 (旧字旧仮名) ／ 幸田露伴(著)