“かんち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奸智65.6%
奸知12.5%
姦智6.3%
閑地6.3%
檻致3.1%
犍稚3.1%
関知3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
扨も内記殿は左仲が樣子佞辯ねいべん奸智かんち曲者くせものと見て取り大いにあやしまれけれ共まづ一ト通り事をたゞして見んと思はれ猶又左仲にむかひ其方儀家の支配を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのうちに奸知かんちあるもの、良心にとぼしきものはこの娯楽を得るために盗賊を働く、ひとりでは心細いから相棒を作る、弱いものを脅迫して金品をまきあげる、他の子女を誘惑して同類にひっこむ
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
当時この皇帝の寵姫ちょうきに、評判の美女でマルシャという才気煥発な女がありまして、この女がまた帝にしんにゅうをかけたような浪費家であり、なかなか姦智かんちけて事々に愚かな帝を操縦しておりましたので
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
余りい月だによって、縁先で見るのが至極宜しい、これは妙だ、此の辺は一体隅田川の流れで……あれに見ゆるのは橋場の渡しの向うかえ、如何いかにも閑地かんちだから、斯ういう処は好いの、えゝ一寸ちょいと秋田屋を
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さても彼は、安政六年五月二十五日において、いよいよおおやけの筋より江戸檻致かんちの命を聞くに至れり。彼はこれを聴いて、ごうおどろく所なし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
彼は自己の罪に非ざる罪のために檻致かんちせられたるなり。何となれば、すべて幕府が彼に対して鞠治きくじしたるものは、みなこれ大楽だいらく源太郎が為したる所にして、松陰の関したる所に非ざればなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
犍稚かんち(わが邦の寺でたたき鳴らす雲板、チョウハンの類)の音を聞けば起るとも、日光に触れば起るともいう、さもない間は動かず、じょうの力で身体壊れず
この辺の番太ばんた町同心まちどうしんや、また町内の者にとっては、人見又四郎などという人物の存在は、まったく関知かんちしないことだった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)