“かじふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
佳什66.7%
嘉十33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「飛ぶ鷲の翼もたわに」などいへるは眞淵集中の佳什かじふにて強き方の歌なれども意味ばかり強くて調子は弱く感ぜられ候。實朝をして此意匠を詠ましめば箇樣な調子には詠むまじく候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
若しわれをしも蒐集家しうしふかと言はば、張三李四ちやうさんりしの徒も蒐集家たるべし。然れどもわが友に小穴一游亭をあないちいうていあり。若し千古の佳什かじふを得んと欲すれば、かならずしもかの書画家の如く叩頭百拝こうとうひやくはいするをもちひず。
わが家の古玩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
古玩にして佳什かじふならざるも、凡庸ぼんようの徒の及ばざる所なるべし。
わが家の古玩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿しか」と嘉十かじふはひとりごとのやうにつて、それをうめばちさうのしろはなしたきました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ところがすこつたとき、嘉十かじふはさつきのやすんだところに、手拭てぬぐひわすれてたのにがつきましたので、いそいでまたかへしました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
はあと嘉十かじふもこつちでその立派りつぱ太陽たいやうとはんのきをおがみました。みぎから三ばん鹿しかくびをせはしくあげたりげたりしてうたひました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)