“うたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
74.5%
謡曲19.6%
2.9%
有待1.0%
1.0%
素謡1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「酒はむが、呑んでも赤くならない」と書いた。「御父さんのようにうたいをうたう代りに義太夫を勉強しているそうだ」と書いた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とお祖父さんは口癖のように仰有おっしゃる。家のものばかりでなく、碁の客謡曲うたいの相手までが三度に一度は愛孫の逸話いつわを拝聴させられる。
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
久三は例の持前の癇癪かんしゃく癖から、一寸した事で昨夜は激しい口調でうたいをしたりした五十嵐をしかり飛ばしたりした。
(新字新仮名) / 楠田匡介(著)
天台山にも異ならず。但し有待うたい依身いしんなれば、ざればかぜにしみ、くはざればいのちちがたし。ともしびに油をつがず、火に薪を加へざるが如し。命いかでかつぐべきやらん。
それからこの歌の本を上げますから、時々おうたいなさい。
「お父様、にしんでも焼きますから、お酒でもすこし上がって、またいつもの素謡うたいでも」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)