“あともど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後戻84.4%
跡戻9.4%
後帰3.1%
後退3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
写真班しやしんはん英雄えいゆうは、すなはちこの三岐みつまたで一自動車じどうしや飛下とびおりて、林間りんかんてふ逍遥せうえうする博士はかせむかふるために、せて後戻あともどりをしたところである。——
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかし、ほかには渡瀬という家がなさそうだから、跡戻あともどりをして、その前をうろついていると、——実は、気がおくしてはいりにくかったのだ——
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
と、急に四方が暗くなってしまった。彼はここは玄関の方へ往く処ではないと思って、後帰あともどりをしようとすると、そこには冷たい壁があって帰れなかった。讓はびっくりして足を止めた。
蟇の血 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
おやとおもふとはすかひに、兩方りやうはうひらいて、ギクリ、シヤクリ、ギクリ、シヤクリとしながら、後退あともどりをするやうにして、あ、あ、とおもふうちに、スーと、あのえんつきあたりの、戸袋とぶくろすみえるんです。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)