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鼕々
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とう/\
ふりがな文庫
“
鼕々
(
とう/\
)” の例文
そして悉くが雪に封じ込められた、渾沌とした靜寂の中に、杉山から引いた桶の水ばかりが、
鼕々
(
とう/\
)
と云つた音を立てゝは落ちてゐた。
奇病患者
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
耳
(
みゝ
)
を
傾
(
かたむ
)
けると、
何處
(
いづく
)
ともなく
鼕々
(
とう/\
)
と
浪
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
の
聽
(
きこ
)
ゆるのは、
此
(
この
)
削壁
(
かべ
)
の
外
(
そと
)
は、
怒濤
(
どとう
)
逆卷
(
さかま
)
く
荒海
(
あらうみ
)
で、
此處
(
こゝ
)
は
確
(
たしか
)
に
海底
(
かいてい
)
數十
(
すうじふ
)
尺
(
しやく
)
の
底
(
そこ
)
であらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
京子の寢床は空になつて、縁側の雨戸は人の出入りの出來るほどだけ繰り開かれ、山川の瀬の音が
鼕々
(
とう/\
)
と聞えて、
行燈
(
あんどう
)
の灯は今にも消えさうにチラ/\搖いでゐた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
越
(
こし
)
申上
置
(
おか
)
ざれば
叶
(
かな
)
ふ可らずと是も明朝
明六時
(
あけむつ
)
のお太鼓に登城の用意を申付られたり
既
(
すで
)
にして
翌日
(
よくじつ
)
御城
(
おんしろ
)
のお太鼓
六
(
むつ
)
の
刻限
(
こくげん
)
鼕々
(
とう/\
)
と
鳴響
(
なりひゞ
)
けば松平伊豆守殿には登城門よりハヤ
駕籠
(
かご
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
はや
鼕々
(
とう/\
)
とうちいづる
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鼕
漢検1級
部首:⿎
18画
々
3画
“鼕”で始まる語句
鼕