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鳴海絞
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なるみしぼ
ふりがな文庫
“
鳴海絞
(
なるみしぼ
)” の例文
その自然木の
彎曲
(
わんきょく
)
した一端に、
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
りの
兵児帯
(
へこおび
)
が、
薩摩
(
さつま
)
の
強弓
(
ごうきゅう
)
に新しく張った
弦
(
ゆみづる
)
のごとくぴんと薄を押し分けて、先は谷の中にかくれている。
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
……何だろうと思って、そっと近寄って見ると、
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
りの黒っぽい浴衣を着た里春が、片袖を顔へひき当てるようにして
檐下
(
のきした
)
に寝ているんです。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
おつたは
幾年
(
いくねん
)
か
以前
(
まへ
)
の
仕立
(
したて
)
と
見
(
み
)
える
滅多
(
めつた
)
にない
大形
(
おほがた
)
の
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
りの
浴衣
(
ゆかた
)
を
片肌脱
(
かたはだぬぎ
)
にして
左
(
ひだり
)
の
袖口
(
そでぐち
)
がだらりと
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
まで
垂
(
た
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
裾
(
すそ
)
は
片隅
(
かたすみ
)
を
端折
(
はしよ
)
つて
外
(
そと
)
から
帶
(
おび
)
へ
挾
(
はさ
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一枚は
上布
(
じょうふ
)
、一枚は
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
り、どちらも新しいし、安い品ではないようである。
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
それがおわると、
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
りの着物に、表黒白裏の鯨帯をしめた女の踊子が十人ばかり出て来て
顎十郎捕物帳:19 両国の大鯨
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
鳴
常用漢字
小2
部首:⿃
14画
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
絞
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
“鳴海”で始まる語句
鳴海
鳴海潟
鳴海変
鳴海衆
鳴海三郎
鳴海大九郎