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鬂
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びん
ふりがな文庫
“
鬂
(
びん
)” の例文
しかも、
涼霄
(
りょうしょう
)
の花も恥ずらん色なまめかしい
粧
(
よそお
)
いだった。
髪
(
かみ
)
匂
(
にお
)
やかに、
黄金
(
きん
)
の
兜巾簪
(
ときんかんざし
)
でくくり締め、
鬂
(
びん
)
には一
対
(
つい
)
の
翡翠
(
ひすい
)
の
蝉
(
せみ
)
を止めている。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此処の内儀が目の前にうかびたる形は、横巾ひろく
長
(
たけ
)
つまりし顔に、目鼻だちはまづくもあるまじけれど、
鬂
(
びん
)
うすくして首筋くつきりとせず、胴よりは足の長い女とおぼゆると言ふ
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
年は二十六、七を出ず、唇
朱
(
あか
)
く、
鬂
(
びん
)
はややちぢれ気味、
閉
(
と
)
じてはいても
眼
(
まなこ
)
は不敵なものを蔵し、はやくも雷のごとき高いびき。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此處
(
こゝ
)
の
内儀
(
ないぎ
)
が
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
にうかびたる
形
(
かたち
)
は、
横巾
(
よこはゞ
)
ひろく
長
(
たけ
)
つまりし
顏
(
かほ
)
に、
目鼻
(
めはな
)
だちはまづくもあるまじけれど、
鬂
(
びん
)
うすくして
首筋
(
くびすぢ
)
くつきりとせず、
胴
(
どう
)
よりは
足
(
あし
)
の
長
(
なが
)
い
女
(
をんな
)
とおぼゆると
言
(
い
)
ふ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
根は
河南
(
かなん
)
生れの俊敏なつらだましい。その眼、その唇、
鬂
(
びん
)
にもつながるばかりな長い眉、くそでもくらえといった風貌がある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
横巾ひろく
長
(
たけ
)
つまりし顏に、目鼻だちはまづくもあるまじけれど、
鬂
(
びん
)
うすくして首筋くつきりとせず、胴よりは足の長い女とおぼゆると言ふ、すて筆ながく引いて見ともなかりしか可笑し
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もう霜になった
鬂
(
びん
)
の毛を
顫
(
ふる
)
わせて、惣七は
夕顔の門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鬂
部首:⾽
17画
“鬂”を含む語句
鬂櫛
横鬂
燕飛龍鬂
片鬂
雲鬂
雲鬂花顔
鬂傍
鬂太
龍鬂