しゆく)” の例文
新字:
與へしかば藤八は押戴おしいたゞ重々ぢう/\有難き仕合なりとて宿役人倶々とも/″\介抱かいはうなせしに漸々やう/\氣の付ければしゆく役人同道にてすぐに吉原じゆく伊豆いづじん助方へいたり本陣の御沙汰を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しゆくの外れに山田屋といへるあれば、そこに行きて聞きて見給へ』と教ゆ。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
よきしゆくなりしならん大きな宿屋荒果あれはてあはれなりこゝに木曾義仲馬洗うまあらひの水といふ有りといへど見ず例の露伴子愛着の美人も尋ねずわづかに痩馬に一息させしのみにて亦驅けいだす此宿より美濃みの國境くにさかひ馬籠まごめまでの間の十三宿が即ち木曾と總稱する所なり誠に木曾にりしだけありてこれより景色けいしよく凡ならず谷深く山聳へ岩に觸るゝ水生茂おひしげる木皆な新たに生面を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
『このしゆくにて晝餐ひるげ食ぶべき家は無きにや』と我は遂に問ひぬ。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
着せししゆく役人ども先に立下に/\と往來の者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
馬籠まごめは風情多きしゆくなり。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)