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風趣
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おもむき
ふりがな文庫
“
風趣
(
おもむき
)” の例文
見れば木立も枯れ/″\、細く長く垂れ下る枝と枝とは左右に込合つて、思ひ/\に延びて、いかにも初冬の
風趣
(
おもむき
)
を
顕
(
あらは
)
して居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
暗
(
やみ
)
の
夜更
(
よふけ
)
にひとりかへる
渡
(
わた
)
し
船
(
ぶね
)
、
殘月
(
ざんげつ
)
のあしたに渡る夏の朝、雪の日、
暴風雨
(
あらし
)
の日、
風趣
(
おもむき
)
はあつてもはなしはない。
平日
(
なみひ
)
の並のはなしのひとつふたつが、手帳のはしに殘つてゐる。
佃のわたし
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
然し深い
風趣
(
おもむき
)
に乏しい——起きたり伏たりして居る
波濤
(
なみ
)
のやうな山々は、不安と混雑とより外に何の
感想
(
かんじ
)
をも与へない——それに
対
(
むか
)
へば唯心が
掻乱
(
かきみだ
)
されるばかりである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
一木
(
いちぼく
)
何十両、
一石
(
いっせき
)
数百両なぞという——無論いまより運搬費にかかりはしたであろうが
贅沢
(
ぜいたく
)
を競った。その地面に
苔
(
こけ
)
をつけるには下町の焼土では、深山、または幽谷の
風趣
(
おもむき
)
を求めることは出来ない。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
見渡す限り田畠は遠く連ねて、
欅
(
けやき
)
の
杜
(
もり
)
もところ/″\。今は野も山も濃く青い十一月の空気を呼吸するやうで、うら枯れた中にも
活々
(
いき/\
)
とした自然の
風趣
(
おもむき
)
を
克
(
よ
)
く表して居る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“風趣”の意味
《名詞》
風 趣(ふうしゅ)
ある景観から感じられる、趣や味わい、風情。
(出典:Wiktionary)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
趣
常用漢字
中学
部首:⾛
15画
“風”で始まる語句
風
風情
風邪
風采
風呂
風体
風呂敷
風貌
風靡
風呂敷包