“音容”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとづれ50.0%
おんよう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内の燈火あかしは常よりあざやかあるじが晩酌の喫台ちやぶだいを照し、火鉢ひばちけたるなべの物は沸々ふつふつくんじて、はや一銚子ひとちようしへたるに、いまだ狂女の音容おとづれはあらず。お峯はなかば危みつつも幾分の安堵あんどの思をもてあそび喜ぶ風情ふぜいにて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
住むべき家の痕跡あとかたも無く焼失せたりとふだに、見果てぬ夢の如し、ましてあはせて頼めしあるじ夫婦をうしなへるをや、音容おんようまぼろしを去らずして、ほとほと幽明のさかひを弁ぜず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)