トップ
>
雛型
>
ひながた
ふりがな文庫
“
雛型
(
ひながた
)” の例文
そのうちには自作もあると云う。爾来、代々の藩侯も同じ
雛型
(
ひながた
)
に因って同じ船を作らせ、同じ海に浮かんで同じ舟唄を歌わせた。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
村役場
(
むらやくば
)
の小役人みたようなことをしたり、いろいろ困苦勤勉の
雛型
(
ひながた
)
その物の如き月日を送りながらに、自分の勉強をすること幾年であった結果
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一日は一年の
雛型
(
ひながた
)
である。夜は冬で、朝と夕とは春と秋とであり、昼は夏である。氷がピシピシと、そしてバリバリと音をたてるのは温度の変化を示すものである。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
我々の党の組織は、将来の社会の完全な
雛型
(
ひながた
)
で、そこには最も厳密な分業と協業とが行われている。我々はただ一つの命令を実行すればいいのだ。いわば一つの鎖の
環
(
わ
)
なんだ。
鉄の規律
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
私の前に突然、緑と赤とに塗られた
雛型
(
ひながた
)
のように美しい三階建のシャレエが見え出した。
雉子日記
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
タクラマカンの死の荒野は、久しい間の私の夢であったが、その立派な
雛型
(
ひながた
)
を、今度の旅行で見ることが出来ようとは、全く思ってもいなかった。アメリカという国は広い国である。
ネバダ通信
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
馬の活動している様なところは拵えず、静止している標本的な馬の実際の
雛型
(
ひながた
)
を拵えようというつもりだったらしい。今でも東北に行ったら、その作品は沢山遺っているに違いない。
回想録
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
男性を写す場合にはよく個性的特長を
捉
(
とら
)
えて、その人となりを
髣髴
(
ほうふつ
)
たらしめている傑作が多いが、女性の肖像畫は概して類型的で、或る一時代の理想とする美人の
雛型
(
ひながた
)
を描いているに過ぎない。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
欧洲及び米国から持って来た教育に関する器具——現代式学校建築の
雛型
(
ひながた
)
、机、絵、地図、模型、地球儀、石盤、黒板、インク入れ、その他の海外の学校で使用する道具の最もこまかい物——の
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
樺太の半を
収
(
おさ
)
め、朝鮮を
併
(
あわ
)
せ、南満洲に手を出し、布哇を越えて米国まで押寄する日本膨脹の
雛型
(
ひながた
)
ででもあるように、明治四十年の二月に一反五畝の地面と一棟のあばら家から
創
(
はじ
)
めた私共の
住居
(
すまい
)
も
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この条件において理想の
雛型
(
ひながた
)
は人類に与えらるる。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
雛
漢検準1級
部首:⾫
18画
型
常用漢字
小5
部首:⼟
9画
“雛”で始まる語句
雛
雛妓
雛鳥
雛形
雛罌粟
雛鶏
雛壇
雛様
雛段
雛菊