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雄弁
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ゆうべん
ふりがな文庫
“
雄弁
(
ゆうべん
)” の例文
旧字:
雄辯
青山敬太郎は大河ほど
雄弁
(
ゆうべん
)
な口はきかなかった。かれはむしろ
沈黙
(
ちんもく
)
がちであり、ごくまれに
断片的
(
だんぺんてき
)
な意見を発表するにすぎなかった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
これがフランス
人
(
じん
)
の会合であったならば、
雄弁
(
ゆうべん
)
能弁
(
のうべん
)
ジェスチュアその他ドラマチックの
動作
(
どうさ
)
がさだめしみごとなものであったろうと想像さる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
だが卜斎の
返答
(
へんとう
)
が
雄弁
(
ゆうべん
)
だけで、ところどころうまくごま
化
(
か
)
しているのをつらにくくおもった
村上賛之丞
(
むらかみさんのじょう
)
は、やや
激
(
げき
)
して
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夫人にとっては、それがまた何より面白いので、話がおのずから
雄弁
(
ゆうべん
)
になり、子供に聞かすようにしてなだめ話した。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
益々
(
ますます
)
雄弁
(
ゆうべん
)
に「ほんとに
嫌
(
いや
)
らし。山田さんや高橋さんみたいに、
仰山
(
ぎょうさん
)
、
白粉
(
おしろい
)
や紅をべたべた
塗
(
ぬ
)
るひといるからやわ」
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
彦太郎はその通りであると思い、久太郎は
吃音
(
どもり
)
であった筈だがとひょっくり考えたり、滔々と淀みない
雄弁
(
ゆうべん
)
をつづける久太郎の口元を不思議そうに見つめた。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
僕は、秘密のうちに、後方のカビ博士からの指示をうけながら、
雄弁
(
ゆうべん
)
に述べたてた。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そうした血統上の
痕跡
(
こんせき
)
は、何よりも
雄弁
(
ゆうべん
)
にツルゲーネフの生活(彼は
一生涯
(
いっしょうがい
)
独身で押し通しました)が物語っているのですが、文芸作品の面から言うと、ここに訳出した短編『はつ恋』に
「はつ恋」解説
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
和田はこう前置きをしてから、いつにない
雄弁
(
ゆうべん
)
を振い出した。
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
塾生たちは、しかし、研究会でのかれの
雄弁
(
ゆうべん
)
に
圧倒
(
あっとう
)
されて以来、議論がめんどうになって来ると、とかくかれの意見を求めたがった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
この席に来た人々は日本に関する知識を求めに来たので、決して
雄弁
(
ゆうべん
)
や
能弁
(
のうべん
)
を聴くつもりで来たのでない。日本人が英語を
操
(
あやつ
)
るのであれば、
定
(
さだ
)
めしブロークンな英語であろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
すべては「
白鳥霊社
(
しらとりれいしゃ
)
」の額板が、
雄弁
(
ゆうべん
)
に
解決
(
かいけつ
)
をつけていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『盗まれた脳髄』は「
雄弁
(
ゆうべん
)
」に
載
(
の
)
ったもの。
『地球盗難』の作者の言葉
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのあと、話は、そのころの思い出で、つぎからつぎに花が
咲
(
さ
)
いた。共通の話題は、いつまでたってもつきなかった。次郎をのぞいては、だれもが
雄弁
(
ゆうべん
)
だった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
“雄弁(弁論)”の解説
弁論(べんろん)とは元来は弁論術(雄弁術、修辞学)の対象となる言語表現のこと。おおむね演説(スピーチ)と同義だが、「話されたもの」だけでなく「書かれたもの」も弁論には含まれるので演説とは多少のニュアンスの違いがある。
法学上は上記の意味の他、訴訟行為の一種として用いられる。
(出典:Wikipedia)
雄
常用漢字
中学
部首:⾫
12画
弁
常用漢字
小5
部首:⼶
5画
“雄弁”で始まる語句
雄弁術