銀笛ぎんてき)” の例文
夜は二人とも、きっとお宮に帰って、きちんとすわり、空の星めぐりの歌に合せて、一晩銀笛ぎんてきくのです。それがこの双子のお星様の役目でした。
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
真先まっさきに、紫地に白く「千歳村粕谷少年音楽隊」とぬいた横旗を立てゝ、村の少年が銀笛ぎんてき太鼓たいこ手風琴てふうきんなぞピー/\ドン/\にぎやかにはやし立てゝ行く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
国さんという可憐かれんの少年も姉娘に附いて来ていて、温泉宿の二階で玩具おもちゃ銀笛ぎんてきを吹いた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「今夜一晩だけ銀笛を私に貸して下さいな」「これか」と私は云い乍ら、手に持っていた銀笛ぎんてきを——つまり二人の命を取った、毒のついている銀笛を、何気なく彼女に渡しました。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
官能くわんのううすらあかり銀笛ぎんてきとぞなりぬる。四十二年二月
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ぴかぴかとかおうつ銀笛ぎんてきや、らっぱや
おもちゃ店 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人はお宮にのぼり、向き合ってきちんとすわ銀笛ぎんてきをとりあげました。
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そして二人は銀笛ぎんてきをとりあげました。
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)