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途切
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とぎれ
また
途切がちな
爪弾の
小唄は見えざる
河心の
水底深くざぶりと打込む夜網の音に
遮られると、厳重な
御蔵の構内に響き渡る夜廻りの拍子木が夏とはいいながら
夜も早や
初更に近い露の冷さに
途切れ途切れに残っている彼女の
面影をいくら丹念に拾い集めても、母の全体はとても
髣髴する訳に行かない。その
途切途切に残っている昔さえ、
半ば以上はもう薄れ過ぎて、しっかりとは
掴めない。
然し
容易に
彼等の
心は
落居ない。
暫く
噺は
途切て
居た。