趙雲ちょううん)” の例文
これらの別働隊は、もちろん孔明のさしずによって、遠く迂回し、敵も味方も不測な地点から、黄忠こうちゅう趙雲ちょううんたちをたすけたものである。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
士「成程これは良く彫った、趙雲ちょううん円金物図まるがなものずいな、緒締おじめの良いのはありませんか」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
きのうから季節はずれな東南風たつみかぜが吹き出したので、かねて孔明が云いのこして行ったことばを思い出し、にわかに、趙雲ちょううん子龍をやって
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
亥太郎さんが此品これを持っていると云うのは不思議でございますな、この煙草入たばこいれは皮は高麗こうらい青皮せいひ趙雲ちょううん円金物まるがなもの後藤宗乘ごとうそうじょうの作、緒締おじめ根附ねつけはちぎれて有りませんが、これは不思議な品で
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「常山の趙雲ちょううん子龍、孔明の下知をうけて、すでにこの城を占領せり。——遅かりし周瑜都督、お気の毒ではあるが、引っ返し給え」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と出したのは高麗青皮こうらいせいひ趙雲ちょううん円金物まるがなもの、後藤宗乘の作でございます。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
孔明はまず魏延ぎえん趙雲ちょううんの兵に命じて城下へ迫らせ、一当て当ててみたが、さすがに城は固く、蛮軍とはいえここの兵もまた精鋭であった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとりが答えると、さらばそこまでいそげと、婦女老幼の群れには趙雲ちょううんを守りにつけ、殿軍しんがりには張飛をそなえて、さらに落ちのびて行った。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そう関門へ告げに来た者は、すなわち趙雲ちょううん子龍しりゅうであったが、正使は諸葛孔明その人であり、玄徳の名代として従者五百余をつれて上陸した。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、趙雲ちょううんらも、孔明の言を信じられず、玄徳の不安もあって、ひそかに劉封りゅうほうに一軍をつけて黄忠救援におもむかしめた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それがしは、常山真定じょうざんしんてい河北省かほくしょう正定せいていの附近)の生れゆえ、そこへ帰ろうとする者です。趙雲ちょううんあざな子龍しりゅうと云います」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その大将の声に、味方の誰かと怪しみながら戻ってみると、それは荊州を共に立って、途中、孔明とひとつになって別れた常山の子龍趙雲ちょううんであった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おまけに、あの迎えの舟には、趙雲ちょううんが乗っているではないか。常山の趙子龍といえば、万夫不当の勇将だ。長坂坡ちょうはんは以来、彼の勇名は音に聞えている。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、を鳴らし、槍ぶすまを向けてきた。あわてて反対なほうへ逃げてゆくと趙雲ちょううんの軍が待ちかまえていて
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一方、孔明の命をうけて、天水山のうしろの山に旗を伏せていた趙雲ちょううんの五千の兵は、馬遵が出陣した直後
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに、各部隊のあらかたは、続々、漢中へ引揚げていたが、まだ趙雲ちょううん鄧芝とうしの二部隊がかえって来ない。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
趙雲ちょううんはたいへんいいことを云って、自分の戦策を慰めてくれたが、しかしなんといっても、今度の大殺戮さつりくを敢えて行ったことは、大いに陰徳を損じたものである」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日ならずして、続々これへ寄せてきた趙雲ちょううん関興かんこう鄧芝とうし張苞ちょうほうなどは、四方を囲んで力攻したが、昼夜十数日の喊声かんせいも、そこの石垣の石一つゆるがすことはできなかった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、玄徳は、義のすたれた今、義を示すのは今だと思った。いていとまを乞い、また、幕僚の趙雲ちょううんを借りて、総勢五千人を率い、曹操の包囲を突破して、遂に徐州へ入城した。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お忘れなく、その日は、ご麾下趙雲ちょううんに命じて、軽舸はやぶねを出し、江の南岸にあって、私を待つようにお備えください。いまは帰らずとも、孔明は必ず東南の風の吹き起る日には帰ります
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それがしは、常山真定じょうざんしんていの生れで、趙雲ちょううんあざな子龍しりゅうともうす者。仔細あって公太守の陣中にとどまり、微功を立てましたが、まだ若輩の武骨者にすぎません。どうぞ将来、よろしくご指導ください」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南の中核に玄徳、脇備わきぞなえとして趙雲ちょううんの一隊が旗をひるがえしていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これなん真定常山しんていじょうざん趙雲ちょううんあざな子龍しりゅうその人であった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やあ、趙雲ちょううんではないか」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)