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貴孃
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こなた
よし
然うでないにせい、
前のは
最早絶滅ぢゃ、いや、
絶滅も
同樣ぢゃ、
離れて
住んでござって、
貴孃のまゝにならぬによって。
……おゝ、
脊中が、
脊中が! ほんに
貴孃が
怨めしいわいの、
遠い
遠い
處へ
太儀な
使者に
出さッしやって、
如是な
死ぬるやうな
思ひをさすとは!
萠黄色の、
活々とした
美しい
眼附、
鷲の
目よりも
立派ぢゃ。ほんに/\、こんどのお
配偶こそ
貴孃のお
幸福であらうぞ、
前のよりはずっと
優ぢゃ。