おつ)” の例文
せしめたのだ何處どこからもしりくる氣遣はねへしめろ/\と一同に飛懸らんずる樣子やうすゆゑ半四郎は心の中にさては此奴等我は年端としはゆかぬ若者とあなどおつな處へ氣を廻し酒代を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たまにはおつしゃくることがあるを花里はひどく辛く思ってふさぐ上にも猶ふさぐ。左様そうされると元々自分に真実つくしている女の心配するんですから、気の毒になって機嫌の一つも取ってやるようになる。
やはらげ旦那はおつな事を御尋ね成る其の護摩灰と申は私しにて候御油斷ごゆだんなさるな何樣どのやう貴方あなたが御用心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
晋齋も素振のおつなのに心はついて居りましたが、がみがみと小言を申したりなんかすると間違いでも仕出来しでかさんに限らないと、物に馴れておいでなさるお方でげすから、わざと言葉づかいもやわらかに
する身分にて昨日きのふまでも出來ざりし金が一夜のうちに十三兩餘りといふ大金の調ひしとは誠に不測ふしぎなり是によつて失禮ながら御問ひ申す事なりと云ければ女房お政はきいて夫は久兵衞さんおつな事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)