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触穢
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しょくえ
ふりがな文庫
“
触穢
(
しょくえ
)” の例文
しばしば
触穢
(
しょくえ
)
の原因をなしたということがあるから、多分同じころ一時の現象として、御所の燈火も大橋から見えたのだろうとも思われる。
東山時代における一縉紳の生活
(新字新仮名)
/
原勝郎
(著)
当時
触穢
(
しょくえ
)
の禁忌をやかましく言った時代であったから、
穢物
(
えもつ
)
を扱う人を嫌うということは、自然の勢いであったに相違ない。
「エタ」名義考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
『和漢三才図会』に、猴、
触穢
(
しょくえ
)
を忌む。血を見ればすなわち
愁
(
うれ
)
うとあるが、糞をやり散らすので誠に閉口だ。果して触穢を忌むにや。次に〈念珠を見るを
悪
(
にく
)
む。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
もう少し早く伺うつもりだったのですが神事などで御所の中の忙しいころに
触穢
(
しょくえ
)
のはばかりに引きこもらなければならなくなりますのもいかがと遠慮がいたされましたし
源氏物語:36 柏木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
ひとりここの
藤氏
(
とうし
)
の長者ばかりでなく、禁中でも、朝臣一般のあいだでも、“
触穢
(
しょくえ
)
”といえば、おぞ毛をふるって、穢れ払いに、幾日でも、門を閉じ、衣冠を廃して、
参内
(
さんだい
)
も
休
(
や
)
め
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それが
門
(
かど
)
・
辻
(
つじ
)
・
川原
(
かわら
)
等に、別に臨時の
台所
(
だいどころ
)
を特設した理由であり、子どもはまた
触穢
(
しょくえ
)
の
忌
(
いみ
)
に対して成人ほどに敏感でないと考えられて、特に接待掛りの任に当ったものと思われる。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
第四種(
触穢
(
しょくえ
)
編)
祟
(
たたり
)
、
障
(
さわ
)
り、悩み、
忌諱
(
きい
)
、触穢、厄落とし、厄払い、
駆儺
(
くだ
)
、
祓除
(
ふつじょ
)
妖怪学講義:02 緒言
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
母の隠れ家へは常陸守が来て立ちながら話すのであったが、娘に出産のあったおりもおりにだれかの
触穢
(
しょくえ
)
を言い立てて引きこもっていることなどで腹だたしいふうに言っていた。
源氏物語:54 蜻蛉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
触穢
(
しょくえ
)
の期間の過ぎました時分にもう一度またお立ち寄りください
源氏物語:54 蜻蛉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
“触穢”の解説
触穢(しょくえ、そくえ)とは、神道上において不浄とされる穢に接触して汚染されること。
後に陰陽道などとも結びついて、中世日本の触穢思想(しょくえしそう、そくえしそう)へと発展していくことになった。
神道においては人間・動物の死と出産、女性の生理は「三不浄」として忌避され、また、血の流出や神道における国津罪に相当する病気にかかる事も穢であると考えられてきた。
(出典:Wikipedia)
触
常用漢字
中学
部首:⾓
13画
穢
漢検1級
部首:⽲
18画
“触”で始まる語句
触
触手
触書
触角
触込
触覚
触頭
触出
触鬚
触鍵