“角行燈”のいろいろな読み方と例文
新字:角行灯
読み方割合
かくあんどん77.8%
かくあんどう22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日記の手入すみたるが馬鹿に嬉しきなり。母は余が枕元に背の低き角行燈かくあんどんをともし置き、坐敷の方の硯箱、原稿など片づけて寐に就く。
明治卅三年十月十五日記事 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
弁信の坐っている後ろには、六枚屏風びょうぶすすけたのがあって、その左に角行燈かくあんどんがありますけれど、それには火が入っておりません。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
其処そこへこう陣取りまして、五六けん離れたところに、その女郎屋の主人が居る。矢張やはり同じように釣棹つりざおを沢山やって、角行燈かくあんどうをつけてたそうです。
夜釣の怪 (新字新仮名) / 池田輝方(著)
長くもない町をつくして、やがて駅尽頭しゅくはずれかどに来ると、冬を怨む枯柳が殆ど枝ばかりで垂れているかたわらに、千客万来と記した角行燈かくあんどうを懸けて、暖簾のれんに柳屋と染め抜いた小料理屋があった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)