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かくあんどう
其処へこう陣取りまして、五六
間離れた
処に、その女郎屋の主人が居る。
矢張り同じように
釣棹を沢山やって、
角行燈をつけてたそうです。
長くもない町を
行き
尽して、やがて
駅尽頭の
角に来ると、冬を怨む枯柳が殆ど枝ばかりで垂れている
傍に、千客万来と記した
角行燈を懸けて、
暖簾に柳屋と染め抜いた小料理屋があった。
庭園の隅の休憩所に擬した物に壁へ鍵の手に
狐格子を
廻らし
其上に
刷硝子の
角行灯を掛けて中に電灯を
点け、
其前に一脚の長椅子を据ゑて周囲に
紅い小菊を植ゑたのなどが其れだ。