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被服廠
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ひふくしやう
ふりがな文庫
“
被服廠
(
ひふくしやう
)” の例文
此
(
こ
)
のおなじ
火事
(
くわじ
)
に、
靈岸島
(
れいがんじま
)
は、かたりぐさにするのも
痛々
(
いた/\
)
しく
憚
(
はゞか
)
られるが、あはれ、
今度
(
こんど
)
の
被服廠
(
ひふくしやう
)
あとで、
男女
(
だんぢよ
)
の
死體
(
したい
)
が
伏重
(
ふしかさ
)
なつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殊に僕の住んでゐたのは「お
竹倉
(
たけぐら
)
」に近い
小泉町
(
こいづみちやう
)
である。「お竹倉」は僕の中学時代にもう両国停車場や陸軍
被服廠
(
ひふくしやう
)
に変つてしまつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
また『
被服廠
(
ひふくしやう
)
の時のやうにつむじ風が起つて吹き飛ばしたのかも知れませんね』『
併
(
しか
)
しあんなぺらぺらな紙の帳面ですから、直ぐ焼けてもいい
筈
(
はず
)
ですがね』
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
嘘
(
うそ
)
か
眞
(
まこと
)
か、
本所
(
ほんじよ
)
の、あの
被服廠
(
ひふくしやう
)
では、つむじ
風
(
かぜ
)
の
火
(
ひ
)
の
裡
(
なか
)
に、
荷車
(
にぐるま
)
を
曳
(
ひ
)
いた
馬
(
うま
)
が、
車
(
くるま
)
ながら
炎
(
ほのほ
)
となつて、
空
(
そら
)
をきり/\と
𢌞
(
まは
)
つたと
聞
(
き
)
けば、あゝ、その
馬
(
うま
)
の
幽靈
(
いうれい
)
が、
車
(
くるま
)
の
亡魂
(
ばうこん
)
とともに
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
東京中でも
被服廠
(
ひふくしやう
)
程
大勢
(
おおぜい
)
焼け死んだところはなかつたのでせう。」
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
服
常用漢字
小3
部首:⽉
8画
廠
漢検準1級
部首:⼴
15画
“被服廠”で始まる語句
被服廠跡