被下度候くだされたくそろ)” の例文
手「こゝは……其の節置わすれそろ懐中物此のものへおん渡し被下度候くだされたくそろ、此の品粗まつなれどさし上候あげそろまずは用事のみあら/\※」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「六月二日音楽演習相催し候間そろあいだ同日午後一時より御来聴被下度候くだされたくそろ此段御案内申進候也そろなり」と書いてあった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
種類しゆるゐなにと初めより一定不致候いつていいたさずさふらう十日に一通の事もあるべく一日に十通の事もあるべし、かき鳴らすてふ羽音はおとしげきか、端書はがきしげきかこれもつて僕が健康の計量器けいりやうきとも被下度候くだされたくそろ勿々さう/\(十三日)
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
右の如く謡曲会、俳句会、短歌会、新体詩会等、会の連発にて当分の間は、のべつ幕無しに出勤致しそろ為め、不得已やむをえず賀状を以て拝趨はいすうの礼に候段そろだん不悪あしからず御宥恕ごゆうじょ被下度候くだされたくそろ。……
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
せっかく御求め被下候くだされそうらえども少々大きく候間そろあいだ、帽子屋へ御遣おつかわしの上、御縮め被下度候くだされたくそろ
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御申越の借家しゃくやは二軒共不都合もなき様被存ぞんぜられ候えば私倫敦へのぼ候迄そろまで双方共御明け置願度おきねがいたくし又それ迄に取極めそろ必要相生じ候節そろせつは御一存にて如何いかがとも御取計らい被下度候くだされたくそろとあった。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)