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血気
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けつき
殊に人夫は皆藤原村及小日向村中
血気旺盛の者にして、予等一行と
辛苦を共にし、
古来未曾有の
発見をなさんと欲するの
念慮ある者のみを
選びたるなり
御坊様も
血気に
逸つて
近道をしてはなりましねえぞ、
草臥れて
野宿をしてからが
此処を
行かつしやるよりは
増でござるに。はい、
気を
着けて
行かつしやれ。
思切つて
坂道に
取つて
懸つた、
侠気があつたのではござらぬ、
血気に
逸つたでは
固よりない、
今申したやうではずつと
最う
悟つたやうぢやが、いやなか/\の
憶病者
血気に
逸つて、うか/\と
老爺の
口に
乗らぬが
可い。