トップ
>
蓆張
>
むしろば
ふりがな文庫
“
蓆張
(
むしろば
)” の例文
私の
郷国
(
きょうこく
)
筑後の
柳河
(
やなかわ
)
は沖の端の水天宮の
水祭
(
みずまつり
)
には、杉の葉と桜の造花で装飾され、
簾
(
すだれ
)
を巻き
蓆張
(
むしろば
)
りの化粧部屋を取りつけた大きな舟舞台が
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
四条河原の
非人
(
ひにん
)
小屋の間へ、小さな
蓆張
(
むしろば
)
りの
庵
(
いおり
)
を造りまして、そこに始終たった一人、
佗
(
わび
)
しく住んでいたのでございます。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
肝腎の百蔵はいつのまにか、群衆の頭を踏み越えて、
蓆張
(
むしろば
)
りの見世物小屋の丸太を伝って屋根から屋根を逃げて行きます。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
掘りかけている
空堀
(
からぼり
)
の橋のたもとに、ふとみると、一軒のほったて小屋がある。四方は
蓆張
(
むしろば
)
りで、
削
(
そ
)
ぎ
竹
(
たけ
)
を抑えに打ち、入口にのれんを掛けて、そこから一本の小旗が出ている。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
国技館の隣に
回向院
(
えこういん
)
のあることは大抵誰でも知っているであろう。
所謂
(
いわゆる
)
本場所の相撲もまだ国技館の出来ない前には回向院の境内に
蓆張
(
むしろば
)
りの小屋をかけていたものである。
本所両国
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
国技館の
隣
(
とな
)
りに
回向院
(
ゑかうゐん
)
のあることは
大抵
(
たいてい
)
誰でも知つてゐるであらう。
所謂
(
いはゆる
)
本場所の
相撲
(
すまふ
)
も
亦
(
また
)
国技館の出来ない前には
回向院
(
ゑかうゐん
)
の
境内
(
けいだい
)
に
蓆張
(
むしろば
)
りの小屋をかけてゐたものである。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、四条河原の
蓆張
(
むしろば
)
りの小屋ならば、毎晩きっとあの沙門が寝泊りする所ですから、随分こちらの思案次第で、二度とあの沙門が
洛中
(
らくちゅう
)
へ出て来ないようにすることも出来そうなものだと思うのです。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蓆
漢検1級
部首:⾋
13画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“蓆”で始まる語句
蓆
蓆囲
蓆旗
蓆戸
蓆掛
蓆機
蓆売
蓆敷
蓆巻
蓆帆