“蓆旗”の読み方と例文
読み方割合
むしろばた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腐るものに、腐らぬ作用をしていたのじゃ。——それが、元禄となっては、人間が犬より下におかれても、蓆旗むしろばた一つ振るやつもない。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
田沼先生という方はそういう方なんだ。蓆旗むしろばたを押したてて青年をけしかけるような運動は、血をもって血を洗うにすぎない、というのが先生の信念でね。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
土民らはまた蜂起ほうきして反対党の先鋒となり、竹槍たけやり蓆旗むしろばたを立てて襲って来たので、彼の同志数十人はそのためにたおれ、あるものは松平周防守まつだいらすおうのかみの兵に捕えられ
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)