“郷国”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くに78.6%
きょうこく21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はモウ父親おやぢの死んだ事も郷国くにの事も忘れて、コンナ人と一緒に居たいもんだと思ひました。然し天野君が云つて呉れるんです
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ちぎれた雲の間を通して丁度日本の方で見るような青い空の色を望むことも出来た。つくづく岸本は郷国くにを離れて遠く来たことを思った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私の郷国きょうこく筑後の柳河やなかわは沖の端の水天宮の水祭みずまつりには、杉の葉と桜の造花で装飾され、すだれを巻き蓆張むしろばりの化粧部屋を取りつけた大きな舟舞台が
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
近世的の大詩人ヴェルハアレンの詩篇に、そが郷国きょうこくフランドルの古画に現はれたる生活慾の横溢おういつを称美したる一章あり。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)