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蒼褪
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あおざめ
ふりがな文庫
“
蒼褪
(
あおざめ
)” の例文
Mはやや静まりかけた頭で学生の怪しい行動を考えていたところで、蒲団の端をさっと
捲
(
ま
)
くられた。そこには学生の
蒼褪
(
あおざめ
)
た
痙
(
ひ
)
きつった顔があった。
死体を喫う学生
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
これは
或
(
あるい
)
は私の幻覚であったかもしれぬが、その
蒼褪
(
あおざめ
)
た顔の凄さといったら、その当時
始終
(
しじゅう
)
眼先
(
めさき
)
にちらついていて、仕方が無かったが、全く怖い目に会ったのであった。
青銅鬼
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
彼の顔は異様に
蒼褪
(
あおざめ
)
ていた。目はキョロキョロとして
据
(
す
)
わりがなかった。非常な驚き、何とも云えぬ恐怖、そして底知れぬ不安の情が、まざまざと彼の顔に刻まれていた。
殺人迷路:05 (連作探偵小説第五回)
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
漸々
(
ようよう
)
二人が近寄って
遂
(
つい
)
に
通過
(
とおりす
)
ぎる途端、私は思わずその
煙草
(
たばこ
)
を一服強く吸った拍子に、その火でその人の横顔を
一寸
(
ちょいと
)
見ると驚いた、その
蒼褪
(
あおざめ
)
た顔といったら、
到底
(
とうてい
)
人間の顔とは思われない
青銅鬼
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
星田はさっきよりも一層
蒼褪
(
あおざめ
)
て、
空虚
(
うつろ
)
な目をオドオドさせて、
口籠
(
くちご
)
もった。
殺人迷路:05 (連作探偵小説第五回)
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
普通病気などで
蒼褪
(
あおざめ
)
るような
分
(
ぶん
)
ではない、それは
恰
(
あだか
)
も
緑青
(
ろくしょう
)
を塗ったとでもいおうか、まるで
青銅
(
からかね
)
が
錆
(
さび
)
たような顔で、男ではあったが、
頭髪
(
かみのけ
)
が長く延びて、それが
懶惰
(
ものぐさ
)
そうに、むしゃくしゃと
青銅鬼
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
蒼
漢検準1級
部首:⾋
13画
褪
漢検1級
部首:⾐
15画
“蒼”で始まる語句
蒼
蒼白
蒼空
蒼蠅
蒼黒
蒼然
蒼々
蒼穹
蒼味
蒼茫