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葭簀張
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よしずば
ふりがな文庫
“
葭簀張
(
よしずば
)” の例文
まず
御定
(
おきま
)
りの
活惚
(
かっぽ
)
れの小屋が掛かる。するとデロレン
祭文
(
さいもん
)
が出来る(これは
浪花節
(
なにわぶし
)
の元です)。いずれも
葭簀張
(
よしずば
)
りの小屋掛け。
幕末維新懐古談:62 佐竹の原繁昌のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
東側の人道には、以前のようにいろいろの露店が並び、西側にはやはり、新年用の盆栽を並べた
葭簀張
(
よしずば
)
りも出ている。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
妥女
(
うねめ
)
が
原
(
はら
)
に
小三
(
こさん
)
という三人姉妹の芝居があり、も一つ、鈴之助というのがあっただけで、これらは
葭簀張
(
よしずば
)
りの小屋でございますから、まあ私どもが
市川九女八
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お茶屋といつたところで、道端に建つた粗末な板屋根で、お茶の水の絶壁數丈の下から、足場を組み上げて張り出した、
葭簀張
(
よしずば
)
りの凉しい別室が名物。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
或
(
あ
)
る日彼女は所在なさに、例年のように
葭簀張
(
よしずば
)
りの
日覆
(
ひおお
)
いの出来たテラスの下で
白樺
(
しらかば
)
の椅子にかけながら、夕暮近い
前栽
(
せんざい
)
の初夏の景色を
眺
(
なが
)
めていたが、ふと
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
海岸には、思い立ったように、
葭簀張
(
よしずば
)
りのサンマアハウスだの、遊戯場だの、脱衣場だのが、どんどん建てられ、横文字の看板がかけられ、そして、シャワーの音が
奔
(
ほとばし
)
る——。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
大宮で休んだような、人のいない
葭簀張
(
よしずば
)
りではない。茶を飲んで、まずい菓子
麪包
(
パン
)
か何か食っている。季節は好く分からないが、目に映ずるものは暖い調子の色に飽いている。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
葭簀張
(
よしずば
)
りの休茶屋もある。千住へ行く乗合自動車は北側の堤防の二段になった下なる道を走って行く。道は時々低く堤を下って、用水の流に沿い、また農家の垣外を過ぎて旧道に合している。
放水路
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それ喧嘩だというと、大勢が
崩
(
くず
)
れて、私たちの跳ね出し店の
手欄
(
てすり
)
を被り、店ぐるみ
葭簀張
(
よしずば
)
りを打ち抜いて、どうと
背後
(
うしろ
)
まで崩れ込んで行ったものです。
幕末維新懐古談:42 熊手を拵えて売ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それは隣りの店の余りで、池の上に跳ね出しになっているのです。前は
手欄
(
てすり
)
で、後は
葭簀張
(
よしずば
)
り、大きいのから高い方へ差し、何んでも一体に景気の沸き立って見えるように趣向をする。
幕末維新懐古談:42 熊手を拵えて売ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
葭簀張
(
よしずば
)
りの小屋など影も形もなくなりました。
幕末維新懐古談:64 大仏の末路のあわれなはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
葭
漢検1級
部首:⾋
12画
簀
漢検1級
部首:⽵
17画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“葭簀”で始まる語句
葭簀
葭簀掛
葭簀垣
葭簀越
葭簀茶屋
葭簀棚
葭簀屏風