“よしずば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葭簀張52.6%
葭簾張21.1%
葦簾張10.5%
葦張5.3%
葦簀張5.3%
葭子張5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東側の人道には、以前のようにいろいろの露店が並び、西側にはやはり、新年用の盆栽を並べた葭簀張よしずばりも出ている。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
葭簾張よしずばりのスキ間から楽屋が丸見えだもんですから、道庵がのぞき込むというと、そこで在郷の役者連が衣裳、かつらの真最中で、それをお師匠番が周旋する、床山とこやまがかけ廻る
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
河原へ突き出された葦簾張よしずばりの仮小屋の入口に、下品な男が息んだ銅魔声を絞つて、暑さうに胸をはだけながらぞろ/\とくり込む群集から、大人五銭、小人二銭の木戸銭をとつてゐた。
父の帰宅 (新字旧仮名) / 小寺菊子(著)
五寸も距離があり身体は地球から二、三寸上を、人魂ひとだまの如くフワリフワリと飛んでいる如く感じられてならぬ、心常に落付かない、その代り夏は葦張よしずばり、風鈴、帷子かたびらの如くすずしい
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
崖っぷちに、夏は納凉場すずみばになる葦簀張よしずばりの広い縁台があり、そのそばに小さな茶店が出ている。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
休憩のとき、葭子張よしずばりの便所へ立つたかへりに、ちやうど相沢が向ふからやつて来るのにぶつかつた。彼はカーキ色の乗馬ズボンに拍車のついた黒革の長靴をはいてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)