著名なだい)” の例文
この絢尭斎というは文雅風流を以て聞えた著名なだいの殿様であったが、すこぶ頑固がんこな旧弊人で、洋医の薬が大嫌いで毎日持薬に漢方薬を用いていた。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
る/\うちに、大陸たいりくかげ名殘なごりなく、眼界がんかいそとせてしまうと、其内そのうちかぜはだん/\はげしくなつてて、はては印度洋インドやうで、著名なだい颶風タイフンかはつてしまつた。
これがまたきまって当時の留書とめがきとかおふれとか、でなければ大衆物即ち何とか実録や著名なだい戯作げさくの抜写しであった。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)