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萎微
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いび
ふりがな文庫
“
萎微
(
いび
)” の例文
それはまさしく幻滅と
萎微
(
いび
)
と沈滞と無目的と
退嬰
(
たいえい
)
と窒息……等々にとざされた灰色の一時代であった。出口はどこにもない。
チェーホフ序説:――一つの反措定として――
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
もし
強
(
し
)
いて止めさせれば、丁度水分を失った植物か何かのように、先生の
旺盛
(
おうせい
)
な活力も即座に
萎微
(
いび
)
してしまうのであろう。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
相伝が結局芸術の生命を
萎微
(
いび
)
させたのであるにかかわらず人々の注意はこの相伝を得ることに集まって、舞曲そのものの自由な考察には向かわなかった。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
その上、節約という声の感じが、家中の心理を、
萎微
(
いび
)
させたり、
歪
(
ゆが
)
めさせたりしたのみだった。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
油画の色には強き意味あり主張ありて
能
(
よ
)
く制作者の精神を示せり。これに反して、もし木板摺の
眠気
(
ねむげ
)
なる色彩中に制作者の精神ありとせば、そは全く専制時代の
萎微
(
いび
)
したる
人心
(
じんしん
)
の反映のみ。
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
喧騒
(
けんそう
)
、優雅の欠乏、あらゆる魅力と礼節と沈黙とを欠いた生活、生存を
萎微
(
いび
)
させるようなものはなんでも取上げる浅薄な悲観思想、他人を理解するよりも
軽蔑
(
けいべつ
)
する方を
易
(
やす
)
しとする
傲慢
(
ごうまん
)
な非理知
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
萠
(
も
)
え出でんとする芽は、その重みの下に押し
潰
(
つぶ
)
される。人の心は息がつけなくなる。ただ
首垂
(
うなだ
)
れて、おのれの停滞した存在を見守るのほかはない。生命の力は
萎微
(
いび
)
し、生きんとする意力は鈍ってくる。
ジャン・クリストフ:01 序
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
油画の色には強き意味あり主張ありて
能
(
よ
)
く制作者の精神を示せり。これに反して、もし木板摺の
眠気
(
ねむげ
)
なる色彩中に制作者の精神ありとせば、そは全く専制時代の
萎微
(
いび
)
したる
人心
(
じんしん
)
の反映のみ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
萎
常用漢字
中学
部首:⾋
11画
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
“萎”で始まる語句
萎
萎縮
萎靡
萎々
萎気
萎氣
萎枯
萎縮腎
萎垂
萎減