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荒壁
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あらかべ
ふりがな文庫
“
荒壁
(
あらかべ
)” の例文
荒壁
(
あらかべ
)
にハメ込んだ、小さい小窓、百姓家の万年床の寢部屋にはよくある圖ですが、高くて小さくて、明り取り以外には役に立ちさうもありません。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雲雀
(
ひばり
)
は鳴いて居たが、初めて田舎のあばら
家
(
や
)
住居
(
ずまい
)
をする彼等は、大穴のあいた
荒壁
(
あらかべ
)
、吹通しの
床下
(
ゆかした
)
、
建具
(
たてぐ
)
は不足し
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
おまけに
荒壁
(
あらかべ
)
一重のすぐ左隣は馬小屋で、右側は大家との共同便所だったので、不潔この上なしだった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
あの
牛屋
(
ぎゅうや
)
に吊したような赤と白茶の片脚だけのが、内地は百姓屋の軒や周囲の
荒壁
(
あらかべ
)
にぐるりと掛け連らねた唐辛子、
唐黍
(
とうきび
)
、大根の如く、いや、それを十層倍にしたぐらいの大きさのものが
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
あゝ、生れた村は
藁葺
(
わらぶき
)
荒壁
(
あらかべ
)
の沼の中の痩村だけれど、此儘帰れたら
如何
(
どん
)
なに嬉しからう! たゞ、しかし、帰つたとて仕方がない。
椋助
(
むくすけ
)
だの馬鹿だのと人は言ふけれど、ミハイロは
能
(
よ
)
く心得てゐる。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
▼ もっと見る
月のあたつた
荒壁
(
あらかべ
)
のうらで 鳴く
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
本堂はまだ
荒壁
(
あらかべ
)
の柱組み 碩
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
荒壁
(
あらかべ
)
の
小家
(
こいへ
)
一村
(
ひとむら
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
荒壁
(
あらかべ
)
に夏の朝日の照りてゐて漆の花の影もうつれり
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
荒
常用漢字
中学
部首:⾋
9画
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“荒”で始まる語句
荒
荒野
荒唐無稽
荒磯
荒寥
荒涼
荒海
荒々
荒神
荒地