“腐心”の読み方と例文
読み方割合
ふしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の袂へ忍ばすなどの腐心ふしんまでこころみたが、ついには彼女の良人高貞を亡き者とするにかずと考え、将軍家にざんして、討手を向け
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貧乏びんばふ百姓ひやくしやうはいつでもつちにくつゝいて食料しよくれうることにばかり腐心ふしんしてるにもかゝはらず、作物さくもつたはらになればすで大部分だいぶぶん彼等かれら所有しよいうではない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
寺の庫裡くりの入り口の広場にも小作米こさくまいがだんだん持ち込まれる。豊年でもなんとか理屈をつけてはかりを負けてもらう算段に腐心ふしんするのが小作人の習いであった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)