トップ
>
老朽
>
ろうきゅう
ふりがな文庫
“
老朽
(
ろうきゅう
)” の例文
「そんなこと、ぜったいにないわ。万事都合なんかよくならない。すくなくも後藤先生のためにはよ。だって、
老朽
(
ろうきゅう
)
なんて、失礼よ」
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
こんな
老朽
(
ろうきゅう
)
な
体
(
からだ
)
は
死
(
し
)
んでもいい
時分
(
じぶん
)
だ、とそう
思
(
おも
)
うと、
忽
(
たちま
)
ちまた
何
(
なん
)
やら
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
で
声
(
こえ
)
がする、
気遣
(
きづか
)
うな、
死
(
し
)
ぬことは
無
(
な
)
いと
云
(
い
)
っているような。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
五十ぐらいの平田という
老朽
(
ろうきゅう
)
と若い背広の
関
(
せき
)
という
准
(
じゅん
)
教員とが廊下の柱の所に立って、久しく何事をか語っていた。二人は時々こっちを見た。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
何でももう
老朽
(
ろうきゅう
)
の英語の先生だそうで、どこでも
傭
(
やと
)
ってくれないんだって云いますから、大方暇つぶしに来るんでしょう。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
父親は岩見沢の警察の
老朽
(
ろうきゅう
)
の巡査であったが、おすぎが二十三の年に
脳溢血
(
のういっけつ
)
で死んだ。母親はその二年前に死んでいた。
夕張の宿
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
老朽
(
ろうきゅう
)
し、車体検査の度に喧しく云われていたが、修繕代が廻らぬため修繕を延し延しして居ったのを、阿部の好意に依って、タイヤも
換
(
か
)
え、傷んでいる所はすっかり修理して
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「
御同姓
(
ごどうせい
)
河原
(
かわはら
)
と申す
老朽
(
ろうきゅう
)
でございます」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
前の
老朽
(
ろうきゅう
)
教師の低い
蜂
(
はち
)
のうなるような活気のない声にくらべては、たいへんな違いである。しかしその声はとかく早過ぎて生徒の耳にとまらぬところが多かった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「いろいろ、あってね。
老朽
(
ろうきゅう
)
で来年はやめてもらう番になっていたところを、岬へいけば、三年ぐらいのびるからね。そういったら、よろこんで、
承知
(
しょうち
)
しましたよ」
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
あのとき、じぶんのあとへ
赴任
(
ふにん
)
していった
老朽
(
ろうきゅう
)
の後藤先生と同じように、じぶんもまた人にあわれまれているとも知らず、いや、大石先生がそれを知らぬはずはなかった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
“老朽”の意味
《名詞》
老朽(ろうきゅう)
年をとったり古くなったりして役に立たないこと。また、そのようなものや人。
(出典:Wiktionary)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
朽
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
“老朽”で始まる語句
老朽親爺