翌方あけがた)” の例文
ときに、真先まつさきに、一朶いちださくら靉靆あいたいとして、かすみなか朦朧もうろうたるひかりはなつて、山懐やまふところなびくのが、翌方あけがた明星みやうじやうるやう、巌陰いはかげさつうつつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さあ、捜す、となると、五人の天窓あたま燭台しょくだいが一ツです。ろうの継ぎ足しはあるにして、一時いっときに燃すと翌方あけがたまでの便たよりがないので、手分けをするわけにはきません。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)